2013年の大規模な土砂崩れを免れた「新町亭」で行うインスタレーションプラン。今回アートアイランTOKYO2020に際し計画したインスタレーションは、伊豆大島を代表する植物「椿」の「赤色」を使う。「椿」の赤い花びらは、大島の自然から必然性的に生まれたものである。意図的に生成された物でないピュアな赤色が空間を変え時間の変化の中でどのような輝きを見せるのか?

伊豆大島には、もう一つ「赤」がある。活火山「三原山」の吹き上げる溶岩流だ「三原山」は、「御神火」として島民が崇拝して来た。マグマ溜まりから地球の血液とも言えるような溶岩流が噴出し伊豆大島の大地を形成して来た。これも伊豆大島を象徴するピュアな「赤」であろう。自然と時間が生み出す色彩と「御神火」をイメージし花が舞う体験は、果たして来場者にどのような意識の変化をもたらすのか楽しみである。

全国各地で過疎化の進む山間地域同様、香川県においても中山間地域の過疎高齢化は深刻な問題です。平成の大合併でこれらの地域の多くは小中学校が廃校となり文化の拠点を失いました。この催しでは、美術家が自らアートイベントを住民と共同で企画運営し、芸術文化の持つ力で地域の可能性を引き出し新たな文化の創造につなげる事で地域活性につなげることを目的としています。そのために県内で制作を行っている美術家や、自主的な地域活動を行っている文化団体を紹介し、そして国内外の優れた芸術活動を行う作家を招聘しそれらを連携させ、そのことで住民と美術家との協働を促し、芸術を軸とした地域の活性化を促すそうというものです。美術家の活動が香川から世界へと広がっていくことで、地域が大きく飛躍していくことを願っています。

​主催者

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  1. 新町亭座敷に「椿」の花びら約10,000枚を敷き詰める。

  2. その中に透明のアクリルパイプを7本を立てる。パイプには、空気を送るチューブを内蔵させておく。

  3. チューブの端は、土間に並べたエアポンプを内蔵した踏み台につないでいる。その台を入場者が踏むとエアーが送られそのエアーがチューブを通りアクリルパイプの中の花びらを吹き上げる

  4. ​踏み台を踏むと「プッ」というユーモラスな音がして花びらが吹き上がる。鑑賞者が屋敷の中に入った時に抱くイメージから瞬間的に違ったイメージをもたらしてくれるのではないか?

  5. 土間に置かれた踏み台は、7台。台の上には、伊豆7島の形を描いていて七島巡りに見立てた

  6. 真言宗四国八十八箇所巡りに際して実際の巡礼を行うことが困難な信者の為、各巡礼地の「お砂」を配して「お砂踏み巡礼」でその代わりを行うところがいくつかある。現在、コロナ禍でリモートでの代替え表現を体験することと似ているのではないか?と思いこのプランを思いついた。

このプランは、生花を使用する為「椿」の花咲く頃にしかできないインスタレーションである。​また、左下の画像は、実験で使用した「山茶花」の花の約2週間後の様子である。右下の画像はそれにそれに元ずいて作った二週間後のシミュレーション画像である。時間とともに色彩や形の様相が変わる。「時」の問題、表現に時間の制約がある、つまり今、この時でないと表現できない時間的制約を内包したインスタレーションだ。時間は、刻々と一方通行で流れていて、何時迄も続く「出来事」や「物」は、存在しないことも改めて感じてもらえると思う。

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山茶花落下二週間後の画像

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二週間後のシミュレーション画像

「伊豆大島を祝福するプレゼン動画」